南野拓実が2年目のモナコでバージョンアップ どこのポジションでも「消えずに」活躍で現地メディアも高評価 (4ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

【代表のどのポジションで能力を発揮する?】

 シーズンハイライトは、第23節のRCランス戦だ。この試合、ヒュッター監督は3バックの相手に対して、守備時に4−4−2から5−4−1に可変させるシステムを採用。4−4−2の右サイドハーフを任された南野は、守備時には右ウイングバックとしてプレーすると、攻守両面で大活躍を見せた。

 相手のオウンゴールを誘うクロス、相手GKに倒されてのPK獲得(フォラリン・バログンのPKは失敗)、そして2−2で迎えた後半アディショナルタイムには、個人による局面打開から左足一閃。左ネットに突き刺したそのスーパーゴールが決勝点となり、以降の無敗街道につながる勝利を呼び込んだ。

 ゴールを決める能力はそのままに、今シーズンからはチャンスも作り、試合を動かす選手へと進化を遂げた南野。来シーズンはチャンピオンズリーグの舞台で、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。そして、ワールドアップアジア最終予選がスタートする日本代表では、"ニュー南野"の能力をどのポジションで発揮するのか。

 進化を続ける29歳の今後に、ますます注目が集まる。

プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

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