三笘薫、完全復活 1対1はほぼ全勝 ブライトンは左ウイングにボールを集めた (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 見どころは後半43分にも用意されていた。中央をドリブルで抜けた三笘が、チェルシーDFイアン・マートセン(U-21オランダ代表)と交錯して倒れたシーンだ。映像を見る限り、マートセンの右肘が三笘の顔に入ったことは確かだった。PKか否か、微妙なシーンだった。主審がノーファウルの判定を下すと三笘は激高。主審に激しく詰め寄った。

 三笘と言えばポーカーフェイスで知られるクールな選手だ。常に沈着冷静で淡々とプレーするが、この時は違った。選手の輪の中に自ら入り吠えていた。これまた別人が乗り移ったかのような表情を見せたのだ。それだけ元気が戻ったということか。

 ブライトンはアディショナルタイムに入った後半47分、CKからジョアン・ペドロのヘディングが決まり2-3とする。アディショナルタイムは10分で、実際は15分近くに及び、ブライトンは最後まで押しまくったが、3点目を挙げることはできなかった。

 しかし、ブライトンにとって三笘が完全復活したことは朗報だ。試合には敗れたが、無事が確認できたことは喜ばしい限りだ。日本人のファンにとってはなおさらだろう。くれぐれもその扱いには注意してほしいものである。

久保建英や鎌田大地、三笘薫など日本人選手の活躍にも期待!
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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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