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久保建英はインテルに布石を打たれても打開 CLデビュー戦メディアが称賛したワンプレー (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

 インテルの左サイドは、それまで久保を警戒し、さらに言えば恐れて身を潜めていたが、いなくなったことで息を吹き返した。こうなったときのイタリア勢の反転攻勢はなかなか止められない。ラ・レアルは最後には5バックで守りきろうとしたが、インテルは甘くなかった。87分、世界王者アルゼンチン代表ストライカー、ラウタロ・マルティネスが同点弾を放り込んだ。

「ラ・レアルのほうが、我々よりもいいプレーをしていた。すばらしいチームだった」
 
 インテルのシモーネ・インザーギ監督が脱帽するほどの展開だったが、イタリア特有の駆け引きのうまさ、勝負強さ、効率の高さも際立っていたと言えるだろう。

CLデビュー戦で、久保はあらためてその実力を見せつけたと言える。もちろん毎試合、満点のプレーができるわけではない。インテルのような老獪なチームとの戦いも重ねることで、さらなる進化を遂げるだろう。ドローという結果は一種の洗礼で、CLという選ばれし者の舞台への歓迎か。

 久保の新章が開幕した。次のCLは10月3日、アウェーでオーストリアのザルツブルクとの勝負になる。
 

久保建英や鎌田大地、三笘薫など日本人選手の活躍にも期待!
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著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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