リーガ得点王らと並び久保建英も選出 スペイン人記者が選んだ今季ラ・リーガのベストイレブン【MF&FW編】 (2ページ目)
【久保建英はその才能がついに開花した】
MF/久保建英(レアル・ソシエダ/22歳/日本)
久保は昨夏のレアル・ソシエダ加入以降、急成長を遂げ、今季のリーガで特に目覚ましい活躍を見せた選手のひとりとなった。ラ・レアルは3回目のトライでようやく久保との契約を実現させたが、今季の結果を見れば、なぜそこまで獲得にこだわったのかは容易に理解できる。
久保建英はスペイン人記者からも今季のベストイレブンに選ばれたphoto by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る まるで適応期間が必要なかったかのように最初からレギュラーの座を掴むと、前線や右サイドで存在感を発揮し、最終的にリーガでチーム6番目に長い2452分出場した。その間、チーム得点王のアレクサンデル・セルロート(12得点)に次ぐ9ゴールを決めただけでなく、チーム3位タイの4アシストを記録。また、持ち味のひとつであるドリブルも鋭さを増し、幾度となくファールを誘発した。
これらの成績はレアル・マドリードからの完全移籍を正当化するものとなったが、奇しくも先月、この古巣相手に初得点を挙げ、勝利の立役者のひとりになるという特別な夜を経験することになった。
バルセロナを離れて何年も経つが、久保はラ・マシアで育った選手としてのエッセンスを持ち続けている。チームメイトとの連携やパスを出す時の判断力に優れ、献身的な姿勢でチームに貢献。
ドリブルを多用するためボールを失うことも多いが、リスクを冒すだけの価値が十分ある。昨季まではゴールとアシストの両面で、アタッキングサードで違いを生み出すことがほとんどできていなかったが、その才能が今季ついに開花し始めた。
FW/アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード/32歳/フランス)
アトレティコ・マドリードがシーズン序盤で低迷したのち、最終的に3位にまで迫った要因は、グリーズマンの圧巻のパフォーマンスに支えられたことが大きいだろう。
序盤、バルセロナとの契約問題により出場時間に制限があったにもかかわらず、ディエゴ・シメオネ監督にリーガで2番目に多く起用された選手となり、15得点16アシストを記録。これはリーガの得点ランキングで4位、アシストランキングで1位という非常に立派なものだ。
さらにペナルティーエリア外から4得点というのは、ガブリ・ベイガ(セルタ)、フェデリコ・バルベルデ(レアル・マドリード)と並びリーガトップ。さらに枠内シュート数は3位と、シュート精度の高さを大きく物語るものになっている。
ピッチを縦横無尽に動き回り、ゲームメイクからフィニッシュワークまでの役割をこなし、リーガでトップレベルのプレーを披露したグリーズマンだったが、今季終了後、「自分のパフォーマンスには満足しているが、タイトルを獲得する必要がある」と現状に甘んじることなく来季を見据えていた。
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