スペイン人記者が選んだ今季ラ・リーガのベストイレブン 「デュエルで相手を圧倒」「実力を世界に知らしめた」GK&DFたち
2022-23ラ・リーガベストイレブン GK&DF編 MF&FW編はこちら>>
現在米スポーツサイトThe Athleticでレアル・マドリードを中心にリーガ全体を取材し、スペインのサッカー&スポーツ専門局GOL PLAYに出演している、スペイン人記者のマリオ・コルテガナ氏に、今季ラ・リーガのベストイレブンを選出してもらった。こちらではGKとDFの選手たちを紹介する。
◆ ◆ ◆
スペイン人記者が選んだ、今季ラ・リーガのベストイレブン
【完全に本来の実力を取り戻したGK】
GK/マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ/31歳/ドイツ)
バルセロナでのプレー継続が疑問視されていたここ数シーズンの激動の時期を経て、今季完全に本来の実力を取り戻した。華やかさよりも規律によって成し遂げられたバルセロナのリーガタイトルは、テア・シュテーゲンの奇跡的なセーブなくして理解することは不可能である。
今季ラ・リーガ優勝のバルセロナ。GKテア・シュテーゲン(後列左端)DFバルデ(前列右端)らの活躍があった photo by Getty Images リーガ全試合に出場し、歴代最少タイの18失点、1試合平均0.49失点というすばらしい成績でサモラ賞(最少失点率GK賞)を初受賞し、同賞の歴代最高記録保持者のパコ・リアーニョとヤン・オブラクにあと一歩まで迫った。
チームの18失点中9失点をシーズン終盤の1カ月間に喫したが、これはチーム全体のパフォーマンス低下によるもので、テア・シュテーゲン個人のせいではない。
さらに今季のクリーンシートは26試合でリーガ歴代最多記録に並び、ナンバーワンの活躍を見せたGKとなった。
DF/ナウエル・モリーナ(アトレティコ・マドリード/25歳/アルゼンチン)
わずか1年前、ナウエル・モリーナはスペインではほぼ無名であった。だがシーズンを終えた今、リーガで最も安定したパフォーマンスを発揮した選手のひとりだと言える。
ディエゴ・シメオネ監督の哲学と独自のメカニズムに適応するには、1年かかる選手もいるというのは有名な話だが、ナウエル・モリーナはチームでリーガの出場時間が最も長い選手となり、その期間を全く必要としなかったことを証明してみせた。
信頼度の高いDFでありながら、4得点2アシストという優れた攻撃面のセンスも兼ね備えている。しかし、ホセ・マリア・ヒメーネス(9枚)、サウール・ニゲス(8枚)に次ぐチームで3番目に多い7枚のイエローカードをもらっており、気性の荒さのコントロールやスライディングタックルの質などに改善の余地がある。
昨年12月のカタールW杯では、リオネル・スカローニ監督のもと、アルゼンチン代表の一員として全試合に出場し優勝に貢献した。
1 / 3