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マンチェスター・シティCL制覇のキーマンを風間八宏が解説「陰の中心選手」ギュンドアンはどこがすごいのか

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

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今季のCLを追ってきた風間八宏氏が、決勝に勝ち進んだ両チームの見どころを解説。悲願の初優勝を目指すマンチェスター・シティだが、アーリング・ハーランド、ケビン・デ・ブライネのホットラインに加え、第3の選手の活躍がカギを握りそうである。現在、絶好調のイルカイ・ギュンドアンのプレーに注目だ。

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【頭の回転が速く、状況判断に優れる】

 目前に控えたインテルとのチャンピオンズリーグ決勝戦で、圧倒的に優位と見られるマンチェスター・シティ。そのなかで誰もが認めるキープレーヤーが、得点源のアーリング・ハーランドと司令塔のケビン・デ・ブライネの2人だ。

 その一方で、加入7年目にして最高の輝きを放っているのが、キャプテンマークを腕に巻くドイツ代表のイルカイ・ギュンドアンではないだろうか。実際、ギュンドアンの充実ぶりは、先日のFAカップ決勝戦における2ゴールでも証明されたばかり。いまや、シティには欠かせない絶対的存在となっていると言っても過言ではない。

 果たして、風間八宏氏はギュンドアンの活躍ぶりをどのように見ているのか? まずは今シーズンの印象とプレーの特徴について語ってくれた。

「ひと言で言えば、陰の中心選手と言っていいでしょう。このチームを見る時、どうしてもハーランドとデ・ブライネに目が行きがちですが、もしその2人が相手に分断された時、それを補ってくれるのがギュンドアンです。

 だから、ギュンドアンが目立っている試合はシティが自分たちのサッカーをしている時で、逆に彼が目立たない試合は、準決勝のレアル・マドリード戦の第1戦のように、チームとしてうまく回っていない時と言えることができます。

 とにかく彼は頭の回転が速く、状況判断に優れています。相手のペナルティーエリア付近では神出鬼没で、狭い場所でも広い場所でもボールを受けられる。特にペナルティーエリアに入っていく時、ゴールに向かってプレーできるという点が最大のポイントです。

 一般的に、後方から前に出て行くのだから前向きでプレーできるのは当たり前に思われているかもしれませんが、実はそう簡単なことではありません。いつ、どこに向かって出て行けば前向きでプレーできるかを正しく判断できなければ、ペナルティーエリアに入ってもタイミングよくボールを受けられず、横向きや後ろ向きでプレーせざるを得なくなるからです。

 しかし、ギュンドアンはボールを扱う技術が高いだけでなく、いつ、どこに向かって入っていけばいいのかを判断する能力も優れているので、抜群のタイミングで顔を出してフィニッシュに絡むことができます。しかもシュートもうまいので、ペナルティーエリアの外でも中でもゴールを決めることができる。相手にとっては、本当に止めるのが難しい選手だと思います」

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