マンチェスター・シティCL制覇のキーマンを風間八宏が解説「陰の中心選手」ギュンドアンはどこがすごいのか (3ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

【ギュンドアンがいつ、どこへ動くかがとても重要】

 では、インテルとのチャンピオンズリーグ決勝戦を観戦するうえで、ギュンドアンのどんなところに着目して見たらその魅力がわかるのか。風間氏が、決勝戦におけるギュンドアンのプレーを見る時の注目ポイントを挙げてくれた。

「ギュンドアンが、どんなふうに相手ペナルティーエリアに入っていくのか。それが、いちばん注目したいポイントです。

 おそらく普通にいけば、シティがインテルに対して押し込んで攻撃する時間が長くなると思いますが、そうなると、シティが攻める場所は狭くなります。逆にインテルは、自陣深い場所で守ることを得意としているチームなので、シュートを打ってもブロックされるといったシーンを何度も目にするかもしれません。

 そうしたなか、シティが相手を攻略するためにカギを握っているのが、ギュンドアンになるのではないでしょうか。なぜなら、ハーランドやデ・ブライネは相手が必死になって止めようとしてくるはずなので、その2人が抑えられた時、ギュンドアンがどこに立って、いつ、どこに向かって動いてボールを受けるのかが、とても重要になります。

 そういう意味では、一見ギュンドアンが消えているように見えても、その時に彼が何を見て、何をしているかを見ていると、その重要性が見て取れるのではないかと思います。もし彼が重要な仕事ができない時は、イコール、シティが苦しんでいる時です。逆に前に出てフィニッシュに絡めるようだと、シティのペース。つまり、ギュンドアンがシティの調子を計るバロメーターと言っていいでしょう」

 目立たないようでいて、実は陰で試合をコントロールしている重要人物。チャンピオンズリーグ決勝戦で、ギュンドアンがどんなプレーを見せてくれるのか。勝負の行方はもちろんだが、彼の一挙手一投足にも注目したい。

風間八宏 
かざま・やひろ/1961年10月16日生まれ。静岡県出身。清水市立商業(当時)、筑波大学と進み、ドイツで5シーズンプレーしたのち、帰国後はマツダSC(サンフレッチェ広島の前身)に入り、Jリーグでは1994年サントリーシリーズの優勝に中心選手として貢献した。引退後は桐蔭横浜大学、筑波大学、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの監督を歴任。各チームで技術力にあふれたサッカーを展開する。現在はセレッソ大阪アカデミーの技術委員長を務めつつ、全国でサッカー選手指導、サッカーコーチの指導に携わっている。

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