三笘薫、久保建英、鎌田大地...識者が選ぶ「今季、欧州で最も活躍した日本人選手は誰だ?」 (3ページ目)

  • text by Sugiyama Shigeki、Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu KAWAMORI/MUTSUFOTOGRAFIA

【攻撃のアイデア光った守田英正】

4位 守田英正(スポルティング)

 ポルトガルリーグで、ボランチながら6得点。間合いのよさやタイミングの駆け引きで、相手の逆を取るプレーは称賛に値した。10年前まで、日本人選手がポルトガルリーグで活躍すること自体、ほとんど夢物語だっただけに、「時代の変化の象徴」になった。

 CLではグループリーグ3位入りに貢献し、ELでの準々決勝進出にも尽力。EL準々決勝で、イタリアの強豪ユベントスのフランス代表アドリアン・ラビオと互角に渡り合っている姿は雄々しく、隔世の感があった。攻撃面のアイデアはすでにトップレベルだ。

 余談になるが、同じポルトガルリーグで、シーズンを通してゴールマウスを守った中村航輔(ポルティモネンセ)の活躍も、異国でプレーする日本人GKとして特記したい。

3位 鎌田大地(フランクフルト)

 CLではグループリーグでトッテナム、マルセイユ、スポルティングを相手に3戦連続得点。決勝トーナメント進出の原動力になった。ナポリに敗れ、ベスト8こそならなかったが、そこに至る戦いは欧州の日本人選手の中でも抜群だった。昨シーズン、EL優勝の活躍がフロックではないことを証明した。

 ブンデスリーガでも9得点という数字が際立つ。カタールW杯後は得点数が伸びなかったが、ボランチでのプレーが多くなったし、(シーズン後にフリーになることで)移籍報道の多さに悩まされただろうし、多くのW杯組と同じく消耗も余儀なくされていた。それでもシーズンが深まるほどにキレを増し、再び得点やアシストを連発。国内カップでも4得点で決勝進出に導いているのだから、圧巻のシーズンだったと言っていいだろう。

2位 三笘薫(ブライトン)

 単騎でも襲いかかるドリブルのインパクトは、今シーズンの欧州リーグ日本人選手の主役に値するものだった。話題性は断トツのトップ。左サイドでボールを持つと、スタジアム中で「予感」が湧きたっていた。リバプール戦のアレクサンダー・アーノルド、マンチェスター・シティ戦のカイル・ウォーカーといった一線級のディフェンダーを翻弄する姿は痛快だった。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る