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日本代表がW杯で敗れたクロアチア1部にいる元世代別日本代表「不安だったので契約書をめちゃくちゃ読んだ」 (3ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao
  • photo by Urata Itsuki

NKヴァラジュディンのチームメイトとくつろぐ浦田樹NKヴァラジュディンのチームメイトとくつろぐ浦田樹この記事に関連する写真を見る【環境はJ3時代のほうが上】

「力的には(今季も優勝した)ディナモ・ザグレブが抜けていて、そのあとにハイデュク・スプリトが続き、ヨーロッパのカップ戦に出るクラブと、それ以外のクラブでは少し差があるように感じます。ひとつ言えるのは、どのチームもGKのレベルは高く、クロアチア代表の守護神としてW杯でも活躍したドミニク・リヴァコビッチはいまもディナモ・ザグレブに所属しています。

 日本を離れてから長いので、Jリーグとの比較は難しいですが、スピードや技術は日本人選手のほうが高いと感じる一方で、クロアチアの選手は推進力だったり、勝負へのこだわりが強いように思います。たとえば、ウォーミングアップのボール回しでのひとつのミスでも、冗談半分ではありますが、ちょっとした言い合いになることがありますから。

 僕はもともとバルセロナやマンチェスター・シティとかのサッカーが好きで、どちらかというとこれまで技術を重視しながらサッカーをやってきました。ただ、こっちに来てみると、縦に速く、体の当たりも強いので、それだけでは戦えないってことは感じます」

 リーグのレベルとしては、欧州5大リーグ(イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)に次ぐ、第2あるいは第3のグループと言えるだろうか。たとえばカタールW杯でブレイクしたDFヨシュコ・グヴァルディオル(ライプツィヒ/ドイツ)も、2年前までクロアチアの国内リーグでプレーしていた。EU外の選手にとっては、ベルギーやオランダなどと同様に、欧州での最初のステップの地としては向いているのかもしれない。

 サッカーのレベルは低くない。とはいえ、お世辞にも経済的に恵まれたリーグではなく、環境的な厳しさは避けて通れない。

「2部時代に日本から友人が試合を見に来てくれたのですが、芝がボロボロで、とてもプロが試合をやる会場に思えなかったようで、ビックリしていたことがありました(笑)。1部と2部でも環境はだいぶ違いますが、正直、こっちに来てからは北九州時代(当時J3)のほうがよかったなと思うことはありますね」

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