三笘薫そっくりのプレーぶり かつてイングランドに日本のサッカーファンをうならせた左ウイングがいた (4ページ目)
【11位】クライブ・ウッズ(イングランド)=左利き
1970年代を中心にイプスウィッチ・タウンなどで活躍した左利きの左ウイング。対峙する右SBを独得のステップで、縦にかわす切れ味鋭いフェイントを十八番としていた。左足と右足の体重移動で相手SBの逆をとるクライブ・ウッズのフェイントは、筆者を含む当時の「ダイヤモンドサッカー」の視聴者には衝撃的で、一世を風靡することになった。
利き足に違いはあるが、三笘薫のフェイントと基本的には同じ原理だ。飄々としたプレーぶりも似ている。だが三笘ほどのスピード感はなく、文字どおりタイミングのズレだけを狙う技巧派だった。それだけに、まさに対面の右SBを欺くような切れ味鋭い必殺フェイントに、テレビ画面越しながら惚れ惚れさせられたものだ。
(つづく)
著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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