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プレミアリーグの優勝はアーセナルかマンチェスター・シティか。水沼貴史が優勝争いと三笘薫所属のブライトンなど後半戦注目の10クラブを解説 (4ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Getty Images

【リバプール、チェルシーの不振はチームの変えすぎが原因か】

 今季、大不審に陥っているクラブと言えば、リバプールとチェルシーだ。どちらにも言えるのはチームが過渡期だということ。

 リバプールは怪我人が多いのも不振の理由ではあるが、中盤のMFチアゴ・アルカンタラ、MFファビーニョ、MFジョーダン・ヘンダーソンという鉄板の3人から、MFハービー・エリオット、MFステファン・バイチェティッチなど、若手へ強引に世代交代を押し進めているようにも感じる。

 エリオットもバイチェティッチも次代を担ういい選手であることは間違いないが、一気に変えすぎたために歯車が噛み合わなかったり、波があったり、強い時のリバプールの強度やカウンター時のスピード感や迫力が出せていない状況が続いた。

 それでも直近ではホームでマージサイドダービー(エバートン戦)に完勝し、アウェーで好調のニューカッスルにも勝った。チャンピオンズリーグのレアル・マドリード戦では痛い敗戦を喫したが、こうしたなかでも存在感を示しているバイチェティッチは、アンカーとして18歳とは思えないクオリティを備えているので楽しみな存在だ。

 チェルシーはブライトンからグレアム・ポッター監督をシーズン途中に引き抜いて、なにか変わるかと思ったが苦しい状況はなにも変わっていない。リバプール以上にチームとして多くのことを変えすぎていると思う。

 最終ラインから前線まで多くの選手を獲得して、言い訳が許されないくらいの巨額の資金を投入したけれど、だからと言って、うまくはまるかと言えばわからないのがチームというもの。

 それでも、すぐにでも結果が出なければ叩かれて当然のお金のかけ方をしているので、悪循環に陥っているように感じる。ポッターは引き抜いた監督なので、すぐに解任ということにはならないだろうが、クラブ側やファン・サポーターがどれだけ我慢ができるか。

 下位にまで落ちることはないだろうが、ヨーロッパリーグ圏内に入れるかどうか。今は少しでも早くチームとしてまとめあげ、そこを目指して順位を少しずつ上げていくしかない状況だろう。

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