プレミアリーグの優勝はアーセナルかマンチェスター・シティか。水沼貴史が優勝争いと三笘薫所属のブライトンなど後半戦注目の10クラブを解説 (3ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Getty Images

【驚異的に守備が堅いニューカッスル】

 マンチェスター・ユナイテッドに次いで好調なクラブとして面白いのがニューカッスルだ。好調の大きな要因は23試合で15失点という驚異的な守備の堅さにある。

 チーム全体での強度の高さはもちろんだが、特徴的なのは相手のウイングに対する守備だ。プレミアリーグの強豪には、アーセナルのサカ、マルティネッリ、シティのFWリヤド・マフレズ、MFジャック・グリーリッシュ、ユナイテッドのラッシュフォード、アントニーなど、必ず強烈なウイングがいる。

 そこに対して、ニューカッスルはMFジョエリントンとMFミゲル・アルミロンの両ウイングが、必ず戻って相手ウイングに対して2対1の状況を絶対に作るようになっている。それをやりながらカウンターで前に出ていくのは相当な運動量だが、彼らは絶対にサボらない。

 MFブルーノ・ギマランイス、MFジョー・ウィロック、MFショーン・ロングスタッフの3ボランチもしっかりとスライドしながら汗をかけるし、4バックと守護神ニック・ポープの最後尾はとにかく強固だ。圧倒的な守備をベースにリーグをかき乱し、存在感を放っている。

 一方でトッテナムは上位に位置しているが、やや失速気味だ。エースのFWハリー・ケインは17得点で得点ランキング2位とさすがの決定力を示しているが、相棒のFWソン・フンミンが5得点と不調に陥っている。

 それに加え、アントニオ・コンテ監督が胆嚢炎の手術を受けて療養のためにチームを一時離脱している影響は少なくないだろう。それでもコンテが戻れば、タレント揃いなので厄介なチームであることは間違いない。

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