伊東純也は大黒柱、南野拓実はサブ、新加入・鈴木唯人のライバルは3人。フランスリーグ後半戦、日本人5人の見どころ (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

【オナイウ阿道も光を見出せず】

 最近はクレマン監督も、南野を左MFのレギュラーであるアレクサンドル・ゴロヴィンのバックアッパー的な戦力と見ているようだ。念願のトップ下もしくは2トップでのプレーは遠ざかってしまった。

 もちろん、昨シーズン3位のモナコはCL出場権獲得が目標の強豪で、現在も4位につけるなど、伊東のスタッド・ランスとは置かれている状況もチームの選手層も異なるため、単純な比較はできない。しかし逆に言えば、モナコでポジションを掴むことができれば、選手個人としての実力もステータスも一気にアップしたことを意味する。

 すでにフランスカップで敗退したことで、今後モナコは国内リーグ戦とヨーロッパリーグのみに絞られた。そのなかで結果を残すことが南野のミッションになる。

 昇格組のトゥールーズで2シーズン目を迎えたオナイウ阿道も、苦しんでいる。

 ここまでリーグ戦16試合に出場し、出場時間は509分。元日のアジャクシオ戦(第17節)で今シーズン初のスタメン出場を飾ると、その後の2試合でも1トップでスタメン出場するチャンスを得たが、残念ながらインパクトを残せなかった。

 トゥールーズは得点源のFWリース・ヒーリーが第3節で負傷し、長期の戦線離脱を強いられた。だが、その穴は開幕からスタメン出場を飾った新戦力オランダ人FWタイス・ダリンガが埋めたことで、序盤のオナイウは4-2-3-1もしくは4-3-3のウイングのバックアッパーとしてプレーした。

 ただ、そのポジションには元アルビレックス新潟のラファエル・ハットン、新戦力のザカリア・アブカウ、下部組織出身のファレス・シャイビといったライバルがひしめき、出場時間を増やせなかった。

 チームは現在12位に位置し、目標の残留は果たせそうな雰囲気となっている。しかし、オナイウにとっては、まだ希望の光が見えていないのが現状だ。

 そして、鈴木が加入するストラスブールで5シーズン目を迎えた39歳のベテランGK川島永嗣は、W杯後に肩の手術を行ない、現在はリハビリ中。ここまではチームの正GKマッツ・セルスがゴールマウスを守り続けており、川島の出番はない。

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