レアルが見せた歴代ナンバー1級の鬼気迫るサッカー。CL2戦はともに逆転の可能性あり (2ページ目)
シティが展開した文句なしのサッカー
リバプールとビジャレアルは下馬評では2-0以上に開く関係にあった。英国ブックメーカー最大手のウイリアムヒル社の戦前の予想オッズは1.25対11倍だった。1対8.8の関係にあったのだ。そこから考えると、リバプールはこの結果に満足できないだろう。2-0も満足度70%といったところではないか。
来週火曜日(現地時間5月3日)、セラミカで行なわれるビジャレアル対リバプール戦。番狂わせが起きる可能性は十分に残されていると見る。どちらが先制点を奪うか。焦点はそこになる。
一方、翌水曜日(5月4日)サンティアゴ・ベルナベウで行なわれるレアル・マドリード対マンチェスター・シティ戦は、50対50の大接戦が予想される。
4-3というスコアが物語るように、第1戦は撃ち合いだった。同時に、世界中のサッカーファンを唸らせる好ゲームだった。シティ、レアル・マドリード両軍に試合後、パチパチパチと惜しみない拍手を送りたくなった。この試合をエティハド・スタジアムで直に観戦した人は、人生において得をしたような気分ではないだろうか。
ただしシティのファンは、サッカーの魅力に浸っている場合ではないのかもしれない。前半11分までにケビン・デ・ブライネとガブリエル・ジェズスのゴールで2-0とした時、シティは断然、優位な状況に立っていた。そこから考えると、ほぼイーブンという現在の関係には落胆を覚えるだろう。
シティのサッカーがその後、ペースダウンしたのなら、自軍の選手や監督を責めれば済む問題だが、シティは最後まで上々だった。文句なしのサッカーを展開した。それは、ビジャレアル相手にホーム戦を2-0でものにしたライバル、リバプールを上回る出来と言ってもよかった。
にもかかわらず、レアル・マドリードに4-3とされてしまった。この一戦がハイレベルな好ゲームになった理由は、レアル・マドリードが前評判を大きく超えるサッカーをしたことにある。戦前の関係は、ウイリアムヒル社の予想オッズでは1.5対6.5。シティは断然優位と目されていた。ブックメーカーはレアル・マドリードの底力を軽視していたと言うべきだろう。
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