レアルが見せた歴代ナンバー1級の鬼気迫るサッカー。CL2戦はともに逆転の可能性あり
マンチェスター・シティ戦で2ゴールをあげたカリム・ベンゼマ(レアル・マドリード)この記事に関連する写真を見る チャンピオンズリーグ(CL)準決勝第1戦の結果はマンチェスター・シティ4-3レアル・マドリード、リバプール2-0ビジャレアルだった。
イングランド対スペインの構図となった2試合。前評判の高かったイングランド2チームが、いずれも初戦をものにした。
しかし、これはイングランド勢にとって特段、喜ぶべき結果ではないはずだ。スコア、内容とも前評判にふさわしい差を見せつけたとは言い難い。2-0で初戦を飾ったリバプールでさえ物足りなく映った。初戦ホームの2-0は、第2戦のアウェー戦で何が起こるかまだわからないスコアだ。3-0こそが下馬評にふさわしいスコアだった。
とはいえ、リバプールに大きな問題があったわけではない。80~85点はつけられる内容だったが、点差はそれでも2点しかつかなかった。消化不良を起こしそうな一戦だった。
後半8分、リバプールが先制ゴールを奪うまで、ビジャレアルはひたすら守った。これ以上は守りきれそうもないというギリギリの段になって、ようやく先制点を奪われた格好だ。ジョーダン・ヘンダーソンのセンタリングをブロックしようとした左SBペルビス・エストゥピニャンにボールが当たり、コースが変わってゴールに飛び込むというアンラッキーが含まれていたことも確かだった。
しかし、ビジャレアルにとってそれ以上に誤算だったのは、失点したことで、攻めなければと前を向いた瞬間に奪われた2点目のゴールだ。あとから振り返れば、ビジャレアルにとってこれは惜しまれる1点だった。
それ以降、ビジャレアルは再び守った。今度は失点を喫することなく、タイプアップの笛を聞いた。つまり、1-0で静かに敗れる計画は失敗に終わったが、2-0でなんとか止めることができた。1-0で止めておけば満足度は70%だったが、2-0となると40%に下がるはずだ。深い傷ではあるが、致命的な傷でもない。準々決勝対バイエルン戦の2戦目で、サミュエル・チュクウェゼに決勝ゴールをアシストしたジェラール・モレーノがケガから復帰すれば、差は何%か詰まるだろう。
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