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モドリッチの0トップ作戦に非難集中。レアル監督解任騒動の行方はいかに? (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Reuters/AFLO

 シャビ・アロンソ待望論は自明だろう。来季に向けては、キリアン・エムバペ(PSG)の獲得が有力視され、ガレス・ベイル、イスコなど数人の有力選手が退団する見込み。ミランのブラヒム・ディアスなどのレンタル復帰もあり、世代交代も急速に進むはずだ。

 もっとも、アンチェロッティ解任は早計にすぎるだろう。PSGを下した采配は誰にでもできるものでもなかった。何よりスペインスーパー杯で優勝、リーガは首位。CLでもベスト8と、すでに敗退したバルサに完全に水をあけている。

 ベンゼマの代わりになる選手がいないのは、むしろクラブの問題だろう。ルカ・ヨビッチ、マリアーノでは力不足(ヘタフェにレンタル中のボルハ・マジョラルを呼び戻すべきだった)。グラナダ戦はイスコを、ビジャレアル戦はベイルを0トップで起用していたが、クラシコで通用するかは疑問だった。モドリッチの0トップ起用も苦肉の策に違いない。

 そしてイタリア人指揮官は、こうした騒ぎには慣れている。むしろこの敗戦で、それまで勝利に湧いていた周囲を落ち着かせ、チームの集中力を高める方向へ導くきっかけにする可能性さえある。場数を踏んできた深謀遠慮の持ち主だけに......。

 ただし、クラシコでの屈辱的敗北はひとつの警告だ。2回目は命取りとなるだろう。

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