メッシ不在のクラシコ。新10番アンス・ファティと補強組はバルサ復活の救世主になりうるか (3ページ目)
また守備に関しては、両チームとも不安を抱えている。
レアル・マドリードの監督、カルロ・アンチェロッティは守備の構築に苦労させられている。長期離脱していたフェルラン・メンディが戻ってきて、最近ようやく落ち着きつつあるとはいえ、アンチェロッティ自身、「このチームの問題はゴールを決めることではない。失点しないことだ」と明かしている。
失点率ではバルサも負けてはいない。次々とディフェンダー陣が負傷した状況があったとはいえ、レアル・マドリードの10失点をわずかに2点下回るだけだ(8失点)。
そして、中盤は、レアル・マドリードは安定のベテラン勢(カゼミーロ、クロース、モドリッチ)が支え、対するバルサは、ベテランと若手のコンビネーション(セルヒオ・ブスケツ、フレンキー・デ・ヨング、ガビ)で対抗する形になるだろう。
ぺドリの代わりに、17歳で今季、バルサの中盤を任されているガビにも注目だ。ぺドリは、昨年、17歳でバルサのトップチームデビューを果たし、大ブレイクしたものの、その代償を払い、現在は負傷中であり、今回のクラシコには間に合わなかった。ぺドリの負傷欠場も、クーマンにとっては痛手と言えるだろう。
一言で言えば、今回のクラシコは、守備に不安を抱えながらも、既に完成しているベテラン中心で構築されたレアル・マドリードと、イレブンのうち、半分以上をラ・マシア育ち出身の若手選手で固め、将来に向けてチームを構築中のバルサとの対戦となる。
ロナルド・クーマンにとっても、負ければバルサの監督として最後通牒となる可能性を秘めているクラシコ。世界中で6億5千万人がテレビ視聴する注目の一戦。それもホームゲームで、永遠の宿敵を倒し、一気に起死回生の道へ......というバルサにとって、夢のようなシナリオは、かなうのか。24日、現地時間16時15分(日本時間24日23時15分)にカンプノウを舞台にクラシコの幕が上がる。
2021-22 欧州トップ10クラブ フォーメーション
3 / 3