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欧州CLラウンド16展望。ベスト8に勝ち進むのはどこか? (6ページ目)

  • photo by ●Getty Images

小澤 確かに厳しい日程ですよね。でも、マドリーの場合は大きなゲームがつづいているほうが緊張感も持続して、しのげるのではないでしょうか。逆に今シーズンのチームを見ていると、国内リーグ戦で緩んでしまうと調子を崩す傾向がありますし。

倉敷 第2戦の直前には下位に喘ぐエルチェ戦もあります。このゲームでどんな強さ、集中力を見せるか、その戦い方は要チェックですね。

 では最後の1カード、ボルシアMG(ドイツ)対マンチェスター・シティ(イングランド)のプレビューに移ります。下馬評ではシティ優位の声が高いと思われますが、おふたりはどのように予想しますか?

<不安定なマンチェスター・シティにボルシアMGは付け入る隙あり>

小澤 順当にいけばシティなのでしょうけど、国内リーグ戦の不安定な戦いぶりや、ボールを握った時に決めきれない部分がシティの不安材料ですね。ケガ人が多いという台所事情はあるにせよ、ペップ(ジョセップ・グアルディオラ監督/スペイン)のサッカーがマンネリ化しているように見えますし、ボルシアMGが付け入る隙は十分にあるようにも思います。

 しかも、ボルシアMGはグループステージの最終節でマドリーに完敗しながら、インテル(イタリア)がシャフタール(ウクライナ)と引き分けてくれたことで棚ボタ式に2位抜けした背景もあり、失うものがない。マルコ・ローゼ監督(ドイツ)がアグレッシブなスタイルで挑めば、おそらくシティは受けて立たざるを得なくなるはずで、番狂わせが起こる可能性もあると思います。

中山 基本的にはシティがボールを握って、ボルシアMGはマルキュス・テュラム(フランス)やアラサンヌ・プレア(フランス)のスピードを生かしてカウンターを狙う図式になると思います。ただ、シティに勝とうとするなら、格下としてそれなりに工夫しないといけません。昨シーズンのリヨンはシステムを3バックに変更し、選手にシティ戦用の役割を与えて戦術を遂行し金星を挙げました。ボルシアMGもいつもと異なるやり方を用意しておく必要はあるでしょう。ローゼがそれぐらいの大胆な戦略にトライすれば面白いゲームになるでしょうし、ジャイアントキリングの可能性も十分にあると思います。

 それと、小澤さんと同じく、僕も現在のシティについては行き詰まり感を感じていて、それは国内リーグ戦の戦いぶりからも感じます。確かに最近は復調してきましたが、それでも以前と比べて躓きやすいチームになった。これは昨シーズンも感じたことですが、今シーズンはそれがさらに顕著になっている印象です。まだ長期政権とは言えませんが、少なくともペップにとって5シーズン目というのは未知の領域ですしね。

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