欧州CLラウンド16展望。ベスト8に勝ち進むのはどこか? (7ページ目)

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小澤 これだけ不安定なペップのチームってあまり見たことがありませんよね。確かにバルセロナ時代の最後は多少不安定でしたが、あの時は会長が変わって自分は信頼されてないということがあり、クラブを出ていく気満々だった事情がありました。でも今回は、契約を延長したのに低調なシーズンを送っている。これは少し意外でした。

倉敷 シーズン開幕前にリオネル・メッシ(アルゼンチン)の移籍騒動があり、ペップのいるシティがにわかに注目を浴びたわけですが、その時、フロントとどんな突き詰めた話をしたのか、それが今にどうつながってどんな関係でいるのか気になりますね。ペップは彼の望む選手を与えられればしっかりと結果を残す監督なのですが、現在は中盤の強度の問題が解決していない。フェルナンジーニョ(ブラジル)やイルカイ・ギュンドアン(ドイツ)に代われるレベルの駒がほしいのですが、さすがのシティグループもこのコロナ禍において新戦力を買うことには消極的な様子です。得点があまりとれない原因はここにもありそうです。それでも大混戦のプレミアリーグでやや復調の兆しが見えているシティ。創意工夫のペップは解決策を見つけ、しっかり調整してくる気がします。

 以上で8つのカードのプレビューは終わりです。鼎談の冒頭で話したように、今シーズンはいつもと違う環境のなかで行なわれているCLです。コロナウイルス、資金面、などなど。いつ予想外のことが起こっても不思議ではありません。大いに想像力を高めてラウンド16の戦いを楽しみましょう。おふたりとも、ありがとうございました。

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