欧州CLラウンド16展望。ベスト8に勝ち進むのはどこか? (4ページ目)
倉敷 この両チームも、第1戦と第2戦の間にそれぞれ国内でのビッグマッチが予定されていて、ラツィオはユベントスとのアウェーゲーム、バイエルンはホームでのドルトムント戦があります。過密日程のなかで連続するビッグマッチをどう戦うかのプランが重要なカギになりそうです。
では、つづいて2月24日の試合です。まずアタランタ(イタリア)対レアル・マドリードは小澤さんからコメントをお願いします。
<アタランタはレアル・マドリード相手に金星を挙げるか>
小澤 これは面白いカードですよね。とくにアタランタは、マドリーに対しても間違いなくアグレッシブにプレッシングを仕掛けて、マンマークを当てていくと思うので、戦術的にも見どころが多い試合になると思います。しかもマドリーのようにボールを保持してビルドアップするチームにはうまくハマると思うので、ジャイアントキリングを起こす可能性も十分あるのではないでしょうか。
逆にマドリーは、どのようにしてプレッシングをはがしていくのかに注目です。昨シーズンの、マンチェスター・シティ(イングランド)戦もそうでしたけど、マドリーはハイプレスをかけてくる相手に対してもGKのディボー・クルトワ(ベルギー)を使って無理やりビルドアップしようとして、そこで引っかかって失点するケースがありました。その反省を生かせるかがカギになるでしょう。
もっとも、現在は強いマドリーも戻ってきているので、2月までにこの状態を維持できれば、マドリー優位になると思います。最近はソリッドな守備が復活していて、躍動感もある。とくにルカ・モドリッチ(クロアチア)、トニ・クロース(ドイツ)の中盤ふたりの献身性と、カリム・ベンゼマ(フランス)の決定力が戻ってきたのが強みと言えます。ただ、イスコ(スペイン)とマルセロ(ブラジル)が戦力になっていないように、選手層はまったく厚くないのが懸念材料でしょう。前線もあれだけの大金をかけて獲得したルカ・ヨビッチ(セルビア)が、居場所を失ってフランクフルト(ドイツ)にローン移籍で放出されました。ケガから復帰してコンディションが上がって然るべきエデン・アザール(ベルギー)の状態が未だ上がってこない点も不安です。
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