久保建英の壁となるすごい面々。ビジャレアルで先発出場が難しい理由 (2ページ目)

  • 高橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

 これまでの起用法を見る限り、昨季のリーガ得点ラング3位のジェラール・モレノとバルセロナやドルトムントでプレーしてきたストライカー、パコ・アルカセルのレギュラーの座は固く、久保をトップ下に起用する4-2-3-1は、セカンドオプションだと思われる。

ビジャレアルの現状の先発と予想フォーメーション。久保はレギュラー出場がなかなか難しい状況だビジャレアルの現状の先発と予想フォーメーション。久保はレギュラー出場がなかなか難しい状況だ そのため、久保が先発出場のチャンスを得られるとすれば、右か左のハーフになるだろう。

 右サイドで久保のライバルとなるサムエル・チュクウェゼは、プレシーズン1得点3アシストと、チームトップのアシスト数を記録して監督の信頼も厚く、ウエスカ戦にフル出場した。またジェラール・モレノも右サイドハーフでプレーできるため、ここは久保にとっては出場が厳しいポジションとなる。

 一方、左サイドは、プレシーズンを見ると、久保、モイ・ゴメス、ハビエル・オンティベロスほか、Bチームの選手など5選手がテストされたが決め手を欠き、レギュラーは確定していない。

 ウエスカ戦ではモイ・ゴメスが先発出場したが、いいパフォーマンスを見せたわけではない。しかし、久保もマジョルカ時代に慣れ親しんだ右サイドに比べ、左でプレーした際は輝きが失われる傾向がある。

 久保はレベルの高い選手たちのなかで、シーズンを通じて熾烈なポジション争いを強いられることになる。だが、ビジャレアルは今季、ラ・リーガ、EL、国王杯の3大会を戦うため、今後出場のチャンスは多く出てくるはずだ。

 それではここからは、久保のチーム内のライバルとなる、4選手を紹介しよう。

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