検索

ビジャレアル久保建英の活躍に福田正博が太鼓判「したたかで逞しい」 (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO

日本サッカー界の「天才」ランキングは? はこちら>>

 再びビッグクラブを率いるための出直しのシーズンになるエメリ監督だが、昨季35試合11ゴール9アシストの数字を残して退団したサンティ・カソルラの代わりとして久保の獲得を熱望したと言われている。プレシーズンマッチでは久保を右サイドだけでなく左サイドでも使ったりと、試行錯誤を繰り返していた。

 久保はまだスタメンの座を確保したわけではないようだが、仮に開幕当初はベンチスタートになったとしても、シーズンが進むなかで存在感を発揮しながら、しっかりとスタメンの座をつかむはずだ。

 昨季のマジョルカでも同じような状況から始まり、1シーズンの間で急成長を遂げてチームの主軸になった。ビジャレアルの選手のレベルは、マジョルカのそれよりは高く、当然ながらチーム内のライバルとのポジション競争は激しい。

 しかし、この壁を越えられないようでは、久保の目標であるレアル・マドリードへの帰還は叶わないし、久保自身もこのレベルで足踏みをするような選手ではない。

 昨季のビジャレアルはハビエル・カジェハ監督の下で、主に4-2-3-1で戦ったが、戦術家のエメリ監督もセビージャやアーセナルを率いた頃は4-2-3-1を多用した。このことから今季も4-2-3-1以外に、4-4-2や4-3-3などの併用が予想される。

 久保は4-2-3-1なら、2列目の右サイドでも、左サイドでも、トップ下でもプレーできる。だが、監督がどんな布陣を採ったとしても、久保の出番がまったくなくなることは考えられない。

 久保のすごさは19歳にして、カウンターサッカーだろうと、ポゼッションサッカーだろうと、求められるスタイルのなかで存在感を示せるところにある。だから、エメリ監督がどんな戦術を採ろうとも、久保には試合に出るチャンスがあるはずだ。

 試合に出場できれば、久保の個人成績は昨年よりも格段に上がるのは間違いない。チームとしての攻撃の時間やクオリティーは、昨季下位だったマジョルカの時よりも高まり、プレーエリアも相手ゴールに近いところになる。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る