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南野拓実が攻守で持ち味を発揮。
だが試合の流れを変える決定打を欠いた (4ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images


 だが、全体的にチームの動きが鈍く、リバプールの決定的なチャンスは数えるほどしかなかった。

 その要因のひとつになったのが、エバートンのアプローチだった。

 4人のDFラインは深い位置にとどまり、相手スペースを打ち消すことを徹底。とくにサイドエリアでは、エバートンのサイドバックの攻撃参加はほとんどなく、その結果、リバプールの攻撃陣はなかなか効率的に相手のスペースを突けなかった。

 実は、こうした拮抗した試合展開のなかで自身の持ち味を出すことを、これまで南野は自身の課題として口にしてきた。

 たとえば、先発フル出場したチェルシーとのFAカップ4回戦(3月3日)。「チームにフィットしてきたように見えるが」との問いに、南野は次のように答えていた。

「(プレーのよし悪しは)相手によると思います。僕のポジションって、やっぱり相手が引いてきた時は難しい。ボールを受けてからの時間もない。ただ、チェルシーのように(攻撃的に)サッカーをしてくる展開になると、わりと前線にスペースも出てくる。そうなると、僕のポジションも生きてくる」

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