メッシの高額年俸が頭痛のタネ。
コロナ危機でバルサの経営もガタガタ

  • 高橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

 ビッグクラブがとった2つの措置に対し、3つ目の「選手の給与カットもERTEも実施しない」措置をとったのは、プリメーラで唯一、ヘタフェだけだった。

 年間予算がそこまで高くないヘタフェは、近年、健全経営で成功を収めているクラブだ。柴崎岳が所属した昨季は、リーガをチャンピオンズリーグ出場一歩手前の5位で終え、今季もここまで5位。ヨーロッパリーグではラウンド16に駒を進めている。

 ヘタフェのアンヘル・トーレス会長は、「私はERTEを行なったクラブが選手を獲得できないことを願う。ERTEを申請したクラブが、2000万ユーロ(約24億円)を払ってヘタフェから選手を奪うのはナンセンスだ」と苦言を呈している。平時には高額な給料や移籍金を払いながら、このような事態に陥ったら真っ先に国に援助申請をするクラブが、移籍市場で有利になるのは認められないと強調した。

 さらに会長は、今季残りのリーガが無観客開催となるため、シーズンチケット会員13,500名に対し、自分のポケットマネーで来季の料金を無料にすると宣言し、大きな話題を呼んだ。

 バルサとレアルは今季、新型コロナウイルスの影響による損失額が世界で最も大きいクラブと言われている。ドイツ銀行のデータによると、バルサは1億2000万ユーロ〜2億6000万ユーロ(約144億円〜312億円)、レアルは1億ユーロ〜2億3000万ユーロ(約120億円〜276億円)の損失が見積もられている。そのため、両クラブとも今夏は高額選手の放出が必須と見られる。

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