ラガーマンのようなサッカー選手。アダマ・トラオレは移籍市場の注目株 (2ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by Getty Images

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 サッカー選手のようなラグビー選手は見たことがないが、ラグビー選手のようなサッカー選手はいる。しかも、かなり活躍している。

 プレミアリーグ、ウォルバーハンプトン所属のFWアダマ・トラオレの体格は完全にラガーマンである。

 盛り上がった肩、ぶっとい腕、パンパンに張った太モモ......178cm、72kg、24歳。両親はマリ共和国出身だが、本人はスペインで生まれた。バルセロナの育成所ラ・マシアで育ち、バルサBを経て17歳の時にはトップデビューを果たしている。スピードとドリブルテクニックは当時から優れていたが、判断力とシュートやラストパスに難があった。結局、バルサで出場したのは2試合だけ で、2015年にはプレミアリーグのアストン・ビラへ移籍している。

 しかし、アストン・ビラでも鳴かず飛ばず。転機は次の移籍先、ミドルズブラだった。ここでポジションをサイドに固定され、そこから目覚ましい活躍ぶりをみせる。持ち前のスピードと突破力はサイドで生きた。

 ただ、トニー・ピュリス監督がトラオレをサイドに起用したのは、ベンチの声が届くところに置きたかったからだそうだ。弱点の判断力をテクニカル・エリアから発する監督の声が助けた。自信を得たトラオレは、2018年にウォルバーハンプトンへ移籍して大ブレイクする。

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