史上最多のバロンドール6回受賞。メッシのベストシーズンとは? (2ページ目)
とりわけ、決勝トーナメント1回戦のコロンビア戦、準々決勝のスペイン戦、準決勝のブラジル戦(2位通過だったため、強豪との対戦続きだった)と、それぞれで決めたゴールは、スピード、テクニック、アイデアといった各要素が高いレベルで発揮された、いずれもスーパーゴールだった(そして、それらすべてを生で見られたのは幸運だった)。
その傑出した才能は間違いなく、新たなスターの誕生を予感させるものだった。
実はこの大会からまもなく、メッシは日本にやってきている。横浜F・マリノスとのプレシーズンマッチのために来日したバルサの一員として、である。
とはいえ、2005年当時のバルサと言えば、ロナウジーニョのチーム。日本でも、この陽気なブラジリアンの人気は絶大で、地元から帯同してきたスペイン人記者が、「日本のファンは、バルサが好きなのか? ロナウジーニョが好きなのか?」といぶかるほどだった。
ワールドユースで名を上げたメッシも、名だたるスター軍団のなかに入れば、若手選手のひとり。日本でも、ほとんど話題になることはなかったのである。
その後、メッシはワールドユースからわずか4年で、ロナウジーニョからバルサの背番号10も引き継ぐと、2009年に初めてのバロンドールを獲得。そこから2012年まで前人未踏の4年連続受賞を果たし、現在ではクリスティアーノ・ロナウドと並び称される、まさに世界最高のフットボーラーである。
2019年には、史上最多記録を更新する4年ぶり6回目のバロンドールを受賞。2005年当時ならともかく、今さらメッシのスゴさをあれこれ説明する必要もないだろう。
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