史上最多のバロンドール6回受賞。メッシのベストシーズンとは? (6ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by ben radford/Corbis via Getty Images

 もちろん、メッシ個人の成績だけで言えば、これ以上の数字を残したシーズンは他にある。

 2010-11でのゴール数は、リーガで31点、CLで12点であるのに対し、翌2011-12は、リーガで50点、CLで14点と、いずれも史上最多記録を残している。数字のうえでは、これこそがベストシーズンということになるだろう。それどころか、世界のサッカー史に残る空前の大記録が生まれた、歴史的シーズンだったと言ってもいい。

 だが、2011-12のバルサは、リーガもCLも獲っていない。サッカーがチームスポーツである以上、個人もチームの勝利に貢献してこそ、高く評価されるべき。裏を返せば、チームが勝つからこそ、同じ1ゴールでもより強く印象に残るということだろう。

 しかしながら、ここまであれこれと書いてきて、ふと思う。

 9年も前にベストシーズンを迎えたと思っている選手が、今もなお、世界最高の地位を守り続けているのだ。

 にわかには信じがたい、驚愕の事実である。

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