南野拓実ら技巧派アタッカーをプレッシング戦術にどう落とし込む?
敗因はGKミス。そう言われればそうかもしれないが、それでは話が面白いほうに転がらない。チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦。リバプールがアトレティコ・マドリードに敗れたその第2戦のことだ。
問題のシーンが起きたのは、延長前半7分。ジョルジニオ・ワイナルドゥムの折り返しをロベルト・フィルミーノがねじ込み、リバプールが合計スコアを2-1とリードした、その3分後の出来事だった。
このまま終了の笛が鳴ればリバプールの勝ち。そうした状況下で、マルコス・ジョレンテに詰め寄られたリバプールの右SB、トレント・アレクサンダー・アーノルドは、保持していたボールをGKアドリアンに戻した。
リバプール戦でマルコス・ジョレンテのゴールをアシストしたジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリード) 故障中の正GKアリソンに代わってスタメンを飾ったアドリアンは、このバックパスを受けると、そのまま左足でダイレクトに蹴り返した。誰に向けてのキックだったのか。ジョーダン・ヘンダーソンなのか、ジェイムズ・ミルナーなのか、ジョー・ゴメスなのか。ボールが収まった先はいずれでもなく、アトレティコの20歳、ジョアン・フェリックスだった。
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