バルサ、補強に失敗し「偽9番」でやりくり。安部裕葵にもチャンスか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

 フロントはアーセナルのピエール=エメリク・オーバメヤンにも食指を動かしていたようだが、金額的に折り合わなかった。そもそも、冬の移籍では無理をすべきではないというのが、今や欧州ビッグクラブの強化の常道。昨シーズン、バルサは期限付き移籍でケビン=プリンス・ボアテング(現フィオレンティーナ)を獲得したが、"安かろう"は裏目に出た。

<9番はいないが、"偽9番"でやりくりするべし>

 それが最終結論となった。すでにリーグ戦も"偽9番"で戦っている。スペイン国王杯でも、3回戦のイビサ戦、4回戦のレガネス戦と、グリーズマンが連続得点を記録。前線はどこからでも得点を取れるのが強みだ。

「(ケガをしているウスマン・)デンベレがまもなく復帰する」

 9番(ストライカー)問題について、セティエン監督は含みのある言葉で説明している。"偽9番"の候補は、グリーズマン、メッシ、ファティとよりどりみどりだけに、デンベレも含めた組み合わせで挑むことになるようだ。デンベレは両利きで、プレースピードは抜群。コンビネーションにも優れる。前線の攻撃に彩りを与えるはずだ。

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