2020.02.04

バルサ、補強に失敗し「偽9番」で
やりくり。安部裕葵にもチャンスか

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

 2月2日、バルセロナは本拠地カンプノウでレバンテを2-1と一蹴している。終盤に1点を返されるなど、危うさも見られたが、サッカーの質で格の違いを見せつけた。23本のシュートを浴びせ、果敢にゴールへ迫った。

「8-2、8-3の試合だった。後半は特にコントロールを失う場面はあったが、我々は多くのチャンスを作り出した。基本的には満足している」

 バルサの指揮官キケ・セティエンがそう振り返ったように、チャンスを作り出す技術は出色だった。

レバンテ戦で2ゴールを挙げたアンス・ファティを祝福するリオネル・メッシ セティエンは4-3-3のシステムを用い、前線にはアントワーヌ・グリーズマン、リオネル・メッシ、アンス・ファティを起用。3人は自在にポジションを変えながら、スペースを作り出し、ボールを引き出した。”9番”と言えるストライカーがいないなか、3人がそれぞれ”偽9番”のように流動し、相手を幻惑している。

 “偽9番”の連係として象徴的だったのが、先制点のシーンだろう。メッシがセンターサークルまで引いてボールを受けると、釣瓶(つるべ)のようにファティ、グリーズマンが裏へ走る。メッシが最終ラインを引きつけ、その背後が一瞬、空いていた。走りながらボールを受けたファティは、GKの股の間へ軽快にシュートを流し込んだ。