今季CLはビッグクラブが盤石。パリ、バルサ、ユーベが好調な要因は? (5ページ目)

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小澤 グリーズマンは精力的に守備をしてくれるので、貢献度も高い。それに加えて、カウンター時にも前線に顔を出してくれるので、最近はスアレス以外のラストパスの供給先にもなっています。もともとグリーズマンはこれまでスター街道を歩んできたわけではないので、そこはフィリペ・コウチーニョ(現バイエルン)の時とは少し違いますね。レアル・ソシエダ時代は比較的地味な選手として頭角を現しましたから、かなり献身性が高い選手なのだと思います。先輩を立てることも上手です。

倉敷 イバン・ラキティッチもようやく調子を上げてきました。今季も彼はかわいそうでした。中盤に欠かせない選手であるにも関わらず、毎年のようにフロントが彼を交換要員としてリストアップするので、モチベーションがひどく落ちた状態でコンディションも上がらずシーズンに入っていました。あと中盤のタレントで言えば、アルトゥーロ・ビダルがこの冬に動くかどうかにも興味があります。監督の交代も影響するでしょうか?

小澤 出ていく可能性はあると思います。中盤の駒は少し余っているので、実際カルレス・アレニャはベティスにローン移籍しました。ビダルについても可能性はゼロではないですし、キケ・セティエン監督に替わって彼のようなタイプの選手は序列が下がる可能性が髙いです。

倉敷 繰り返しケガをしている、ウスマンヌ・デンベレの評価はどうですか? 才能は疑いなし、でも大事な時にいない。なかなかシーズンを通してフル稼働ができていません。

小澤 3シーズンで計9回もケガをしていますからね。もともと瞬発系の選手なので故障しやすくて、とくにハムストリングを痛めてしまうことが多い。それに加えて、自己管理の問題も重なってくるのでやっかいです。クラブとしても1億ユーロ以上の移籍金を払って獲得したスター選手ですので、私生活のサポートなどいろいろと手を尽くしていますが、今のところ大きな効果は見られないですね。

中山 リオネル・メッシも若い頃にケガに悩まされていましたが、ペップ・グアルディオラが監督になった時に食事を含めた体質改善を徹底的にやったことで、ケガをしにくい肉体を手にしました。それが彼の転機のひとつになったわけですが、デンベレもそれくらいしないといけませんね。このままでは、フランス代表のディディエ・デシャン監督も愛想を尽かしてしまいます。

小澤 昨季もケガが多かったので、一応デンベレもその辺の取り組みはやっていて、クラブが栄養士をつけて食事を摂らせていますが、なかなか効果が出ていません。才能はピカイチなので、そこさえ改善すれば大きな戦力になることは間違いないのですが、なかなか...。

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