感覚で決めるのがジダン流。レアル刷新の「ZZプラン」が動き出した (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

 いずれにせよ、人事は不確定要素が伴う。
 
 たとえば、「FW補強は急務」と言われている。最有力候補のヨビッチは21歳でポテンシャルは申し分ない。今シーズンはブンデスリーガで17得点、ヨーロッパリーグ(EL)も10得点で得点王を争う。しかし、70億円とも言われる移籍金は安くない。対価として適当かどうか。

 やはり候補者とされるロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)はブンデスで22得点を、パコ・アルカセル(ドルトムント)も同じく18得点を叩き出している。ただし、アルカセルはバルサ時代は完全な控えで、EL得点王もレアル・マドリードのFWとしての箔にならない。

「ラージョ・バジェカーノで14得点、サーラ賞(スペイン人得点王)を争うラウール・デ・トーマスを期限付き移籍から戻し、カリム・ベンゼマの控えに据えるのが効率的」という意見も少なくない。レアルの下部組織出身で、リーガを経験している利点もある。しかし最後は、ジダンが自らの感覚で決定するはずだ。

 5月19日、ベティスとの今季最終節が終わり次第、「ZZプラン」が本格的に動き出す。

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