2019.05.17

感覚で決めるのがジダン流。
レアル刷新の「ZZプラン」が動き出した

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

「私は選手の力を、どこまでも信じる。全員に平等にチャンスを与える」

 レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督は言う。正しく、公平に選手を扱う信条。それが、欧州チャンピオンズリーグを3連覇した彼の成功のベースになっているのは間違いない。

 しかし、今シーズン、極度の不振に陥ったレアル・マドリードが来季も同じ陣容で戦うことはないだろう。常勝が義務づけられたクラブとして、刷新が求められる。”選手の入れ替え”は不可欠な状況なのだ。

 では、ジダン監督は誰を求め、誰を切るのか?

来季のチーム編成が注目されるレアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督「ZZプラン」

 スペイン国内のスポーツ紙は、ジダンの姓名の頭文字を取って、来季のメンバー構想を日々、熱心に取り上げている。

「全体のプレー強度を高め、機転の利くプレーヤーを配し、スピードのあるカウンターで勝負を決める」

 それが基本のプレースタイルで、合致する選手を組み入れることになる。

 ブラジルの名門サントスからは、「ネイマール二世」と言われるロドリゴ・シウバ、ポルトからはブラジル代表DFエデル・ミリタンの入団がすでに決定。ベルギー代表MFエデン・アザール(チェルシー)、フランス代表MFポール・ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)、セルビア代表FWルカ・ヨビッチ(フランクフルト)のように、獲得が噂される選手名が紙面を踊っている。

 しかし補強を進めるには、まず”人員整理”をする必要がある。

「戦力に入っていない」

 ジダンはFWガレス・ベイルを筆頭に、MFダニ・セバージョス、MFマルコス・ジョレンテの3人に「戦力外」を通達したという。

 ベイルは突出したフィジカルを武器にするが、今シーズンは不調を極め、クラブやファンに対して苛立ちを示すなど、反旗を翻したに近い。9割以上のファンが、「来季は必要ない」と怒るほどだ。1700万ユーロ(約22億円)という高額年俸もネックと言える。

 ベイルの代理人は「残留」を強調しているものの、ジダンの意志は固い。フランス人指揮官は温厚で物静かな人物で、選手への接し方も紳士的。しかし一度決断したら、てこでも動かず、嗜好ははっきりとしている。