2019.03.19

W杯が拡大の一途でファンはお腹いっぱい? FIFAの野望が止まらない

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 4年サイクルで開催されるW杯、W杯前年に開催されるコンフェデレーションズ杯、毎年12月に行なわれているクラブW杯、そしてユーロやアジアカップといった大陸別のナショナルチーム王者決定戦――。

 現在のサッカー界は、レギュラーシーズンの合間を縫うようにして開催されるセントラル方式の国際大会が目白押しだ。よほどのサッカーファンでない限り、いつ、どこで、どの大会が行なわれるのかを把握するのは難しい。各大会の位置づけなどは、言わずもがなだ。

 そんななか、2022年W杯カタール大会の出場枠拡大が承認されるかどうかが注目された3月15日のFIFA(国際サッカー連盟)評議会では、W杯をはじめとするサッカー国際大会の枠組みが、近い将来に大きく変わることが具体的に示された。

・W杯カタール大会の拡大が実現可能である

・コンフェデレーションズ杯の廃止とそれに代わる拡大版クラブW杯が新たに創設される

・世界版ネーションズリーグ創設の協議の継続

 まず、注目のW杯本大会出場枠拡大については、現行の32枠で準備を進めてきた2022年カタール大会から48枠に拡大されることが、出席者の一部を除く90%の支持を集めたことにより、ほぼ確定した状況となった。

FIFAのインファンティーノ会長 ただし、ジャンニ・インファンティーノFIFA会長が「一定の条件を満たせば、32チームから48チームに拡大する案が実現可能であるという結論に至った」と記者会見で話したように、実現のためにはまだ乗り越えなければならないハードルがある。その条件とは、カタールとの共同開催を受け入れる近隣諸国の協力だ。

 出場枠が32から48に拡大されると、総試合数は現行の64から80に増加する。ところが、2022年11月21日から12月18日の冬季開催が決定しているカタール大会は、28日間という従来よりも短い期間で行なわれるため、もはや単独開催では物理的に実現不可能。現在共同開催国の候補とされるUAE(アラブ首長国連邦)、クウェート、オマーン、バーレーン、サウジアラビアといった近隣諸国の協力が必要になる。