2019.03.18

乾貴士効果かアラベス無敗続行。
代表招集も「今は微妙な立場」と危機感

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 リーガ・エスパニョーラ第28節、アラベスは、試合終盤に得点を量産し、残留争いを続けるウエスカを退けた。

 これで乾貴士がチームに加入して以降、アラベスは6試合連続で負けがない。チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位ヘタフェと暫定で勝ち点差1をキープしての5位。6位セビージャには勝ち点差4をつけており、残り10試合の時点で来季の欧州戦出場権獲得が見えてきている。

ウエスカ戦にフル出場、勝利に貢献した乾貴士(アラベス) アウェーのウエスカ戦は1-3という結果だったが、両チームの差はほぼなく拮抗した戦いだった。両チーム合わせてファール数44。2分に1回は試合の流れがストップする、よく言えばインテンシティの高い激しい試合だった。そんな展開のなかで、終盤までにチャンスを多く作っていたのはホームのウエスカだった。

 ピレネー山脈の麓にある町、ウエスカは人口約5万人。自然が豊かでのんびりとした空気が流れている町だが、歴史的には内戦の最前線になるなど、激しい争いを経験してきた。そんな血はホームスタジアムであるエル・アルコラスに受け継がれており、7638人という収容人員は、7083人のエイバルと並んでリーガで最小のスタジアムのひとつだが、その熱さは強豪クラブと引けを取らない。

 小さな子どもから老人までスタジアムに集まり、おらが街のチームを応援し、主審の判定に不服を感じると我先にとブーイングを飛ばす。そんな熱狂的なサポーターに、乾はそのプレーで感嘆の声をあげさせていた。

 乾はこの試合で、期待された3試合連続弾こそ決めることはできなかった。