まだ現役でいけるレジェンド。38歳ジェラード監督が欧州デビュー (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Imeges

 現役引退後は、古巣リバプールでU-18のコーチ、監督を歴任し、38歳となった今年から、スコットランド・プレミアリーグの名門、レンジャーズの監督を務めている。

 スコットランド・プレミアリーグでは、2勝1敗2分けの勝ち点8で4位(第5節終了時)と少々苦労しているが、UEFAヨーロッパリーグでは実に7月の1次予選から勝ち上がり、見事に本選への出場権を獲得。9月20日にグループリーグ初戦を迎え、敵地でビジャレアル(スペイン)と対戦した。

 トップチームの監督就任からわずか4カ月ほどにして、早くも"ヨーロッパデビュー"である。

 デビュー戦の結果は、2-2の引き分け。記念すべき試合を勝利で飾ることはできなかったが、試合内容を考えれば、勝ちに等しいアウェーでの貴重な勝ち点1だっただろう。

 レンジャーズは試合開始直後、1分経たずに、ビジャレアルのFWカルロス・バッカに先制ゴールを許した。その後も苦しい展開を強いられたレンジャーズは、ほとんど攻め手を見出せず、前半のシュート数はゼロである。

 だが、新指揮官が「ストロングパフォーマンスを見せた」と振り返った後半は、次第にカウンターからチャンスを作れるようになっていく。

 すると67分、右サイドバックのキャプテン、DFジェイムス・タバーンアーが高い位置で奪ったボールをうまくつなぎ、MFスコット・アーフィールドが同点ゴール。直後の69分に再びリードを許したが、76分に左サイドをスピードのある攻めで破り、最後はFWカイル・ラファーティが決め、またしても追いついた。

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