盤石の勝利。ロナウド退場後に今季のユベントスの強さが際立った (3ページ目)
これにより、今季補強の目玉を失い、ひとり少ない戦いをアウェーで強いられることになったユベントス。とはいえ、幸か不幸か、この緊急事態が、ユベントスの強さを際立たせる結果となるのだから、おもしろいものだ。
ひとり少なくなったユベントスは、大きくフォーメーションを変えることなく、左インサイドMFのブレイズ・マテュイディが、ロナウドの抜けた左サイドをカバーすることで対応。ただただ防戦に追われるだけでなく、相手ゴールへ向かう攻撃の推進力も失わなかった。
前線では24歳のレフティ、フェデリコ・ベルナルデスキが豊富な運動量と正確なキックを生かし、何度もチャンスメイク。また、今季ミランから復帰のレオナルド・ボヌッチを加えた最終ラインは、バレンシアにボールを持たせても、決定的なシュートはまったくと言っていいほど打たせなかった。
得点はいずれもPKによる、ミラレム・ピアニッチの2ゴールのみ。ロナウドの退場後は、それまでのように攻勢に試合を進めることができなかったが、試合の主導権を握っていたのは、明らかにユベントスだった。
ユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督は試合後の会見で、「ロナウドが退場になるまでは、いいプレーができていたのに」と、主役を失ったアクシデントを嘆きつつも、「痛手がありながら、我々は自分たちのサッカーを続けた。選手たちはやるべきことをやり、いいサッカーをしてくれた」と、満足げに試合を振り返った。
結果は2-0。盤石の勝利と言っていいだろう。
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