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激戦必至。W杯準決勝は
好勝負になる要素だらけだ! (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 ベルギーにとって、フランスは頃合いのいい格上。おあつらえ向きの相手だ。隣国であるフランスを大国とするならば、ベルギーは小国。一方で現在のサッカーの力は、国力の大小関係とは対照的に、大きく接近している。こうした状況のなかで、両者が大きな舞台で対戦するのはこれが初。ベルギーのモチベーションは相当高いと考えるべきだろう。

 準々決勝のブラジル戦でベルギーは、従来の3-4-3を4-3-3に変更して臨んだ。「後ろ体重」を「前体重」に変更したといったほうがわかりやすい。強者ブラジルに対して、怯(ひる)むことなく攻撃的な姿勢で打って出た。

 ロメロ・ルカクを右、エデン・アザールを左、そしてケビン・デブルイネをその間のトップ下気味に配置。サイドを制す者は試合を制すとばかり、ブラジルの両サイドバックに高い位置からプレッシャーをかけた。この攻撃的な戦法が奏功し、ブラジルに後手を踏ませることに成功した。

 フランス相手にはどうするのか。ブラジル戦と同じ作戦でいったほうが、フランスには嫌なはず。そしてそのほうが、試合も面白くなる。ベルギーが無欲を貫き、チャレンジャー精神を存分に発揮すれば、両者の関係は逆転する可能性が高い。なにより注目はベルギーの布陣だ。

 ルジニキで行なわれるもうひとつの準決勝、クロアチア対イングランドは、イングランドが若干優位か。メンバー的に優勢なのはクロアチアだが、イングランドのほうがクロアチアに比べて余裕がある。

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