C・ロナウド不発もレアル勝利。
W杯では拝めないクラブサッカーの真髄 (4ページ目)
決勝は5月26日。ユーロ2012の決勝が行なわれたキエフのオリンピスキがその舞台だ。
相手は第1戦でローマを5-2で下したリバプールになる可能性が高いが、いずれにしてもレアル・マドリードにとって相手は格下だ。昨季のユベントス、一昨季のアトレティコ・マドリードより、楽な戦いが予想される。過去の例で言えば、リバプール(あるいはローマ)は、2001~02シーズンにレアル・マドリードと決勝を争ったレバークーゼンに相当する。
当時、ブックメーカーは、レアル・マドリードの3-0での勝利を一番人気に推していた。だが、結果は2-1。試合時間があと5分あれば同点にされていたに違いない、内容的にもアップアップの戦いだった。世間的には、ジネディーヌ・ジダンがスーパーボレーを決めた試合として記憶されるが、歴史的に見ればレアル・マドリードの転落が始まった試合でもある。そこから10年以上、決勝の土さえ踏めなかった。
油断大敵。特にリバプールの場合は決勝で大番狂わせを演じた過去がある。ミランに対し前半の0-3から3-3に追いつき、延長PKで勝利した2004~05の決勝を想起せずにはいられない。
注目は、レアル・マドリードのスタメンだ。イスコなのかマルコ・アセンシオなのか。相手がモハメド・サラーという強力な右ウイングを持つリバプールで、イスコが同サイドで構える左ウイングとして出場したならば、両者の差は縮まるような気がする。
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