「毎年バイエルン優勝」のブンデスで
飛び出したプレーオフ導入論とは? (2ページ目)
ドイツではバイエルンとドルトムントの対戦を「デア・クラシカ」と呼んで特別視しようという動きもあるが、メディアやクラブの公式サイトでそのような表記を目にすることはなく、一向に浸透する気配がない。
第28節で対戦した両チームだが、試合はバイエルンが6-0で大勝。カップ戦を含めて、これで今季はバイエルンがドルトムントに3連勝したことになる。現在6連覇中のバイエルンに対して、この10年で2回優勝しただけのドルトムント。バイエルンを追う一番手かもしれないが、実力やクラブのバックボーンが異なり、地理的にも離れているこの両チームをむりやり「宿命のライバル」にするのはやはり違和感がある。
バイエルン一強体制が続いていることに加えて、スター選手の不在や欧州での戦いに勝てないことなどを理由に、「ブンデスリーガはピンチを迎えている」と主張したのがシュポルト・ビルト紙だ。そしてそんなピンチを打破するべく、「リーグ戦の上位4チームによるプレーオフ導入を」という提案を紙面で行なった。
これに対して猛烈な反対論を展開しているのがバイエルンのウリ・ヘーネス会長だ。4月上旬、南ドイツ新聞のインタビューに対して「プレーオフは完全に不公平だ」と答えている。
「ポカール(ドイツ杯)で決勝に進出し、チャンピオンズリーグでも決勝にいった場合、いつプレーオフをやるんだ?」とスケジュール的な難しさを指摘したうえで、「単に他のチームが頑張ればいいだけだ」と突き放す。「競争力がないからルールを変えるのか?」と、他チームをあざ笑うかのような勢いだ。
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