「乾はいいヤツだな」ベティスの
ファン、記者は先走って大歓迎ムード (2ページ目)
ちなみにセビージャは、スペインの中でも日本人が経営している日本食レストランが少ない都市である。その街の寿司がおいしいとはとても思えないし、美食に関していえば、エイバルのあるバスク地方のほうが、サッカーで言うところのチャンピオンズ・リーグのレベルであることは周知の事実だ。
話が横道にそれてしまったが、もはやベティスの人々からは、日本人選手を獲得することへのアレルギーのようなものは全く感じられない。実はすでにベティスは日本人選手を獲得している。女子サッカーのGK山根恵里奈選手が、今季からベティスの一員としてプレーをしているのだ。
エイバル戦の後半18分、乾が交代でピッチに入ると、ベティスの生きる伝説であるホアキンが入ったときと変わらない大きさの拍手と歓声が送られた。同じタイミングで途中出場したアンデル・カパに対してはブーイングが飛んだ。
「ベティスに行く、行かないの話は抜きとして、そういう拍手をしてもらえることは嬉しいことです」
「(移籍のことは)気にせずやっていきたい。どっちにしてもあと7試合。自分のパフォーマンスをよくしていかないといけないと思っている」
試合後、ミックスゾーンで乾は、現時点では敵であるベティスサポーターの反応を素直に喜びながら、エイバルの選手としていい形でシーズンを終わらせることを一番に考えていると語った。
まだ本人の口からの正式な発表はない。ただ、「獲得は心からの希望だ」と乾を迎え入れるベニト・ビジャマリンには、間違いなく日本人プレーヤーを歓迎する雰囲気が満ちていた。
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