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チェルシーは、どうやればバルサに
勝てるか。戦術マニアの3人が考えた (5ページ目)

  • photo by Getty Images

中山 同感ですね。もちろんバルサのベンチメンバーを見てもそれほど選択肢がないとは思いますし、ベンチで唯一、個の力で打開できるデンベレはまだチームにフィットしていません。でも、バルベルデは失点直後にパウリーニョを下げてビダルを入れ、終了間際にアンドレ・ゴメスを使ったのみ。交代枠をひとつ残したまま試合を終えました。

 この采配から見えるのは、自らリスクを負って勝ちにいくという選択は考えなかったということだと思います。幸い相手のミスで1-1になりましたが、もしかしたらメッシのゴールがなかったとしても、バルベルデはリスクを負うような采配は見せなかったのではないでしょうか。手堅い監督だとは思っていたので驚きはしませんでしたが、結局、チェルシーの守備を打開する解決策を見出せないまま、第2戦を迎えるという点については少しだけ気になります。

倉敷 過去の対戦と同様に今回も僅差の2試合になりそうです。第2戦はカンプノウですからバルサは誰もがよく知っている戦い方をするでしょうが、チェルシーはどうでしょう。同じやり方でも悪くなさそうですが、中山さん、いかがですか?

中山 基本的には第1戦と同じような戦い方をして、何とか0-1で勝つためのプランで臨むのがベストでしょう。逆に言うと、実質的にそれしか方法はないと思いますね。そんななかでカギを握るのは、アザールです。カウンターのキーマンでもありますし、やはりアザールが輝いている時こそ、このチームは最大限の力が発揮できるのだと思います。

 それに、このバルサ戦は彼のキャリアにおいても大きな意味を持っていると思います。アザールはリール時代も含めるとチャンピオンズリーグは今回で6度目の挑戦になりますが、過去にマドリーやバルサと対戦したことはありませんでした。おそらく彼が今後ステップアップするための移籍先としてはこの両クラブしかないでしょうから、ここで大きなインパクトを残せるかどうかはとても重要ですし、そのまま自分の価値に直結することになるでしょう。本人のモチベーションも高いでしょうし、カンプノウでのアザールのパフォーマンスはいろいろな意味で注目に値すると思います。

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