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チェルシーは、どうやればバルサに
勝てるか。戦術マニアの3人が考えた (3ページ目)

  • photo by Getty Images

倉敷 直後に行なわれたプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド戦(2月25日)でも、攻撃はアザールとウィリアンのパス&ドリブルに期待するという戦い方をしていましたね。気迫も感じられたし、連戦をものともしない高いポゼッション率も好意的に感じたゲームでした。

 ただ、プラン通りにこのコンビでウィリアンが鮮やかに先制点を奪ったものの、後半には運動量も落ちて追加点は奪えず、逆転負けを喫しました。最後はアルバロ・モラタに惜しいシーンもありましたが、このやり方の成功率は50%という賭けですね。

中山 そこは紙一重ですよね。ただバルサ戦に関しては、コンテとしてはほぼパーフェクトな試合をできたと捉えているのではないでしょうか。それだけに失点につながったアンドレアス・クリステンセンのミスはショックだったとは思います。むしろ僕は、たった一度の相手のミスを逃さなかったアンドレス・イニエスタとリオネル・メッシの2人に感服させられました。なかなかチャンスが作れないなか、あのワンチャンスを確実に仕留めるあたり、あらためて別格の選手だと感じました。

小澤 バルサにとって、あの1点は大きかったですね。バルサはコンテの戦術の前にほとんど攻撃が封じられたなか、1-1でカンプノウに戻れるわけですから、そういう意味では勝ち点1で御の字という試合だったと思います。

 ただ、両チームの監督同士の戦術的な仕掛け合い、駆け引きという点では、第1戦はコンテが上回っていたと思います。バルサとしても、5バックと中盤4枚であれだけスペースを消されてしまうと、普段であれば効果のあるパス循環やサイドチェンジを実行してもチェルシーの素早いスライドとアプローチで数的有利な状況を作り出すことができていませんでした。結局、イニエスタとメッシが個の能力で打開するか、2人の関係性で崩す以外に方法はありませんでした。

倉敷 バルサのエルネスト・バルベルデ監督はパウリーニョを右のアウトサイドに配置したのですがうまくいきませんでした。システムの問題か、能力や適応力の問題か、小澤さんはこの選択をどう見ましたか?

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