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マドリーかパリか。CL大一番の展開を、
欧州人より詳しい3人が予測 (6ページ目)

  • photo by Getty Images

中山 カゼミーロには、できるだけセンターバックの前のエリアでプレーさせたいですよね。彼がそのエリアを留守にすると、パリにはラビオとヴェラッティという攻撃センスに優れた中盤2枚がいるので、そのエリアにどんどん入って行くと思います。しかもそういう時は、1トップのカバーニは無理に引いてボールをもらうことはせず、おとりとしてサイドに流れてセンターバックを引っ張る動きをするのがうまいですから、マドリーの守備が崩壊してしまいかねません。

倉敷 噂は噂かもしれませんが、ネイマールがマドリーに移籍するという噂は、世界中で報じられている。ペレス会長はロナウドに代わるアイコンと考えているのか? この試合は、近未来につながる見どころも多いですね。マドリー戦に闘志を燃やすことには賭けてもいいネイマールが活躍して、パリが勝つ可能性もあると思いますが、個人的にはマドリーが勝ち上がるんじゃないかな。エメリはビッグクラブに勝てないと歴史がどうしても引っかかるんですよ...。

小澤 たしかに、バレンシアを率いていた時も常にリーグは3位、4位で、マドリー、バルセロナの2強にはとにかく勝てませんでした。「大一番で弱い」というイメージがバレンシアニスタにはあって、それでバレンシアを去ったという経緯もありますからね。戦術で勝とうとしていろいろな手を打つんですけど、なかなかビッグクラブ相手にはそれが成功しません。昨季のCLバルセロナ戦での大逆転負けが、そのイメージやジンクスを加速させています。

中山 もしパリが負けたら、エメリは間違いなく今季で解任でしょうね。逆に、ジダンも負け方次第では即更迭という話になるかもしれません。両監督にとっては、まさに"生き死に"をかけた大一番になりそうですね。

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倉敷保雄(くらしき・やすお)

1961年生まれ、大阪府出身。ラジオ福島アナウンサー、文化放送記者を経て、フリーに。現在はスカパー!やJ SPORTSでサッカー中継の実況として活動中。愛称はポルトガル語で「名手」を意味する「クラッキ」と苗字の倉敷をかけた「クラッキー」。番組司会、CM、ナレーション業務の他にゴジラ作品DVDのオーディオコメンタリーを数多く担当し、ディズニーアニメ研究のテキストも発表している。著作は「ことの次第」(ソル・メディア)など。

中山淳(なかやま・あつし)

1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌の編集部勤務、同誌編集長を経て独立。以降、スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカージャーナリストとしてサッカーおよびスポーツメディアに執筆。また、CS放送のサッカー関連番組に出演している。出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行う有限会社アルマンド代表。

小澤一郎(おざわ・いちろう)

1977年生まれ、京都府出身。サッカージャーナリスト。早稲田大学卒業後、社会人経験を経て渡西。バレンシアで5年間活動し、2010年 に帰国。日本とスペインで育成年代の指導経験を持ち、指導者目線の戦術・育成論やインタビューを得意とする。多数の媒体に執筆する傍ら、スカパー!にてUEFAチャンピオンズリーグなどの試合解説もこなす。これまでに著書7冊、構成書4冊、訳書5冊を刊行。株式会社アレナトーレ所属。

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