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バルサ完勝のクラシコ。
3人のリーガ達人がマドリーの問題点を斬る (2ページ目)

  • photo by Getty Images

倉敷 後半54分のスアレスの先制ゴールですね。あれは、トニ・クロースのパスミスから始まった場面でした。そこでもう一度クロースがボールを奪いに行ったけれど、セルヒオ・ブスケッツがチャビのようなキープをしてから気の利いたパスを出して、受けたイヴァン・ラキティッチがドリブルで"花道"を突き進みました。

中山 その時、コヴァチッチがそれを止めようと反応したんですが、自分がマークすべきメッシが近くにいたのでボールに行くのをやめてしまった。そうなると、左のスアレスと右に上がってきたセルジ・ロベルトを見ていたマドリーのCBふたり、ヴァランとセルヒオ・ラモスが3対2の局面を迎えてしまい、結局ヴァランが釣り出される格好になりました。

 その後のラキティッチ、セルジ・ロベルト、スアレスとつないだ一連の流れは、まさに教科書通りのフィニッシュでした。CBのふたりからすれば、「しっかりラキティッチを追ってくれよ」と思ったでしょうね。逆にコヴァチッチは普段からそういう役目を任されていないこともあって、完全に判断を誤ってしまった。ベンチに下がった時に頭を抱えて悔やんでいましたが、さすがにバルサはそういうミスを逃しません。

小澤 失点シーンももちろんですが、その直前の53分に、左サイドでアンドレス・イニエスタがジョルディ・アルバにスルーパスを出して、そこからマイナスのクロスを入れたシーン(スアレスがGK正面のシュートを打つ)が伏線になっています。結局、その時もマドリーは中盤からボールホルダーに対して全くプレッシャーをかけていなくて、これは後半に入ってから明らかに変化した部分であり、失点シーンと同じ構造なんです。

 おそらくバルベルデ監督であれば、それをすぐに修正したでしょう。結局、相手が試合中に何かを変えてきた時、そこを素早く見抜いて素早く手を打つという部分では、バルベルデ監督、もっと上のレベルで言うとペップ・グアルディオラ(現マンチェスター・シティ監督)みたいな眼を、ジダン監督は持っていません。

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