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ネイマール軍団のゴール祭り。
「パリSGが世界最強」説に説得力あり (4ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 川森睦朗●撮影 photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 昨季からチームを率いるウナイ・エメリ監督は、セビージャ時代にヨーロッパリーグを3連覇した経験を持つが、昨季はCLで16強にとどまり、リーグではモナコの後塵を拝した。ネイマールとムバッペを加えた今季は当然、失敗は許されない。

「この勝利を喜んでいるが、謙虚な姿勢を忘れてはならない。改善すべきディテールはまだまだある」

 エースのネイマールについては、「彼はいつもピッチで楽しんでいる。そして自分だけでなく、仲間の能力も生かしている」と語った。

その言葉通り、最近のネイマールは得意のドリブルやトリッキーな足技だけでなく、FKやフィードでもきわどいシーンを何度も演出している。左サイドから、逆サイドを抜け出す仲間に届ける浮き玉のスルーパスは、セレソン、バルサ、そしてパリの先達、ロナウジーニョの全盛期を彷彿(ほうふつ)とさせた。シーズン当初に騒がれたカバーニとの不仲説も収束しており、この日は7度のゴールシーンを両者が一緒に祝っている。

 カタールの王族がパリの経営権を握って6年。フットボールのハードもソフトも整った華の都に、ビッグイヤーはもたらされるのか。今季CLグループリーグ無傷の5連勝は、アブダビが統治するペップ・グアルディオラのマンチェスター・シティと、パリの2チームのみ。

 もしキエフでのファイナルにその両雄が残るとすれば、"カネ"が支配する現実を見せつけられるようで、ちょっと寂しい気もするけれど、"至高のスペクタクル"だけは保証されそうだ。

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