日本代表もクラブも困った...。
キャプテン長谷部誠は「連戦」が困難か

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ブンデスリーガ第12節、ホッフェンハイム対フランクフルトの一戦は1-1のドローに終わった。この試合、長谷部誠(フランクフルト)は後半15分からピッチに立っている。先発を外れた理由は、ケガの状態と代表戦疲れを考慮しての「30分出場」と思われる。

日本代表から戻り、ホッフェンハイム戦の後半15分から出場した長谷部誠日本代表から戻り、ホッフェンハイム戦の後半15分から出場した長谷部誠 日本代表はブラジル、ベルギーに2連敗。こういう試合を振り返るときには、指揮官のコメントを紐解いてみるのが常道だが、ハリルホジッチのそれはどうにも心もとない。1-3で敗れたブラジル戦後には「後半は勝っていた」と言い、ベルギー戦前日の記者会見では「今回の試合で、初めてブラジルが強いと気づいた人もいるのでは?」と言った。そして例によって、自らの成果と選手のフィジカル面の難にばかり言及する。どこまで本気で、どこまでハッタリなのか、見定めるのは難しい。

 そうなるとキャプテンの出番だろう。ブラジル戦では長友佑都、ベルギー戦では吉田麻也がその役を担った。だが、全体的な総括を求めるとなると、やはり長谷部誠の話の説得力は群を抜いていると感じざるを得ない。長らく代表のキャプテンとしてキャリアを積んできたためか、そもそも個人的に持ち合わせている能力なのか、物事を俯瞰して話してくれるのだ。

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