逆境に燃える香川真司、自画自賛の美ゴールでレアル戦の悔しさ晴らす (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「レアル戦を見たら、誰もが現状がわかる。なので、自分としてはすごく悔しかったですし、逆にそういう現状だとわかったぶん、それを受け入れるしかなかった。それを踏まえての今日の試合でしたけど、やるしかなかったですし、(実力を)見せるしかなかったです。

 ただ、自分のプレーをすれば必ずチャンスには絡めるし、その基盤がある意味でここ1、2年はしっかりできているので、そこまで焦りはない。(トーマス・)トゥヘル(前監督)のときもそうですけど、結局は勝ち残ってきたという自負もある。新しい場所でも新しい監督でも同じなので、そこはここ2年の経験が生きていると思います」

 香川は6月の日本代表戦で負った脱臼からのリハビリ中にシーズンが開幕した。コンディションだけでなく、プレシーズンのチーム作りにも出遅れたことになる。シーズンが始まっても「少しずつプレー時間を増やそう」と、出場時間について考慮されていると話していたこともある。実際、リーグ戦はここまで7戦のうち先発は2試合のみ。フル出場はない。そんな状態にあっても、レアル戦はあらためて現状を考え直す機会になったというわけだ。

 しかし一方で、今季の香川は先発した試合では必ず結果を出してもいる。やはり先発したハンブルガーSV戦でも得点を挙げているし、CLのトッテナム戦でもアシストを記録している。完全なレギュラーでなくても、ここぞという場面では結果を出す集中力のようなものが見える。

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