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かつてのJリーグと似たロシア事情。
W杯開催でサッカー強国となるか (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 国内リーグのスタートは、ソ連崩壊(91年12月)直後の92年。当初、圧倒的に強かったのがスパルタクで、92年から01年までの10年間に9度優勝を飾っている。それ以来の優勝を飾ったのが昨季で、スパルタクは通算優勝回数を10回に伸ばした。2位は通算6回のCSKA。その他で複数回優勝があるのはゼニト・サンクトペテルブルク(4回)、ルビン・カザン(2回)、ロコモティフ・モスクワ(2回)の3チーム。CSKAとゼニトには、それぞれ04~05と07~08に、UEFA杯(現ヨーロッパリーグ)を制した実績もある。

 過去5年の戦績を集計したUEFAチームランキングで、現在、最も上をいくのはゼニト(19位)。ディック・アドフォカート(オランダ)、ルチアーノ・スパレッティ(イタリア)、アンドレ・ビラスボアス(ポルトガル)など、攻撃的と言われる外国人監督を登用する先進性という点で、他のクラブに先んじている。

 ロシアが大化ける日はいつ訪れるのか。アジアにおける中国が大化けする日とどちらが早いだろうか。欧州サッカーの英知がロシアのクラブに集まることはあるだろうか。2018年ロシアW杯を起爆剤にすることができるか。欧州サッカーの今後を左右する、ポテンシャルを備えた国だと言えるのかもしれないが。

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