かつてのJリーグと似たロシア事情。
W杯開催でサッカー強国となるか

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 欧州市場におけるロシアの立ち位置が変わったことを印象づけたのは、大富豪ロマン・アブラモビッチのチェルシー買収だ。2003年の話だが、ロシアはこの頃から石油絡みでお金持ちになった。サッカークラブも総じて裕福になった。ロシアプレミアリーグに、寒さ対策として毛糸の帽子をかぶったブラジル人選手が現れたのを見て、驚いたのはちょうどこの頃になる。

 それから十数年が経過したいま、あらゆる国の選手がロシアの地を訪れ、プレーしている。中国かロシアかと言われるほどに。

 本田圭佑がモスクワを訪れたのは、09~10シーズンのウインターブレイク明け。オランダのVVVフェンロから900万ユーロ(当時のレートで約13億円)の移籍金でCSKAにやってきた。「夢はレアル・マドリード。そのためには30億円ぐらいの移籍金が必要になると思うが、その壁をなんとかクリアしてみせる」と、豪語した。

 だが2014年、本田がミランに移籍した際の移籍金はゼロだった。移籍先が決まらずに契約満了となり、移籍金が発生しなかったからだが、金満ロシアとそうではない欧州、とりわけイタリアのクラブとの格差、金銭感覚の違いを垣間見た瞬間と言っていい。

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